音声認識についての論文がAmerican Journal of Emergency Medicine誌に掲載されました

chibaueccm

特任助教の島居です。

今回、“Speech recognition shortens the recording time of prehospital medical documentation”という論文がAmerican Journal of Emergency Medicine誌に掲載されましたので紹介いたします。

https://doi.org/10.1016/j.ajem.2021.02.025

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質の高い救急医療には、より多くの患者情報を医療機関と適切に共有することが重要です。
近年進化が著しい、タブレットなどのICTデバイスは、迅速な情報共有を可能とします。
しかし、情報量が多ければその記録時間も長くなるため、救急活動時間は延長します。
活動時間の延長は患者予後の悪化と関連するため、記録時間の短縮は救急活動における命題です。

そこで私たちは、近年発達が著しい音声認識による情報入力に着目し、環境音がうるさく、専門用語が多く含まれる救急活動においても、それを用いた情報入力が有用であるかについて、実験を行いました。
実験には、過去の救急事案から抽出した情報を使用し、入力手段の違いによる情報入力速度の比較や、静音/騒音環境下における入力精度の評価を行っています。騒音環境は、サイレンを鳴らした走行救急車内を想定していますが、その騒音は、目覚まし時計が鳴っているのと同程度の大きさでした。

結果では、タブレットを用いた救急活動情報入力において、音声入力はタイピングと比べ80.3%の入力時間短縮に成功しました。また、音声入力の情報入力精度は高く、静音環境では89.1%、走行救急車内でも83.5%でした。さらに、音声認識では一般的な用語が優先して入力されるため、特殊用語の誤認識が生じますが、救急活動で頻用される用語を抽出して、それらが優先されるような処理を行った結果、入力精度は84.3%まで上昇しました。以上より、救急活動においても、音声認識は迅速で精度の良い情報入力に有用と考えられました。

進化するテクノロジーは、救急医療の発展にも貢献します。われわれは、新しい技術を積極的に取り入れることにより、より良い医療の提供を目指しています。

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